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インタビュー

鈴木大地さんインタビュー(後編)

北京五輪開会式翌日の8月9日より戦いが始まる競泳。前回のアテネ五輪(2004年)で、北島康介選手と柴田亜衣選手が金メダルを獲得したほか、多くの選手がメダルを獲得しました。今回の北京五輪でもいいメンバーを揃え、よりメダルへの期待が高まります。

今回は、ロサンゼルス五輪とソウル五輪での出場経験があり、ソウル五輪では100m背泳ぎで金メダルを獲得された鈴木大地さんに、ご自身の経験談と、今回の五輪でのみどころなど、お伺いしました。後編では、今回の見どころ、注目選手などを語っていただきました。

---五輪に出る前と出た後。印象は変わりましたか?

まず五輪というか、自分に対して、すごく自信を持てるようになりました。それはやはり、五輪の力、すごさだと思いますね。自分がオリンピアンというプライドを持ち、行動一つとっても、しっかりしなきゃと思ったり、これからもオリンピアンとして、頑張っていかなきゃいけないと思えたり…。存在自体が大きいと思いますね。

だから、五輪のために、これだけ、ハードトレーニングとかもがんばれましたし、五輪の存在に感謝しなければいけないですね。五輪がなかったら、こんなに頑張れない。世界中の選手がそうだと思います。

マスコミ報道では、その最後の5%くらい。いいところだけを見ていただいている感じだと思います。ただ、選手たちの裏のというか、真の努力というか、鍛錬のようなものもあるというのを知っていただけると、また違った見方をされるのではないでしょうか。

---今回の北京五輪における、自分なりの観戦ポイントを教えてください。

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個人的には、アメリカのマイケル・フェルプス選手が気になります。五輪史上最高の選手じゃないかと言われているんですね。競泳大国アメリカで一番金メダルが獲れる選手になろうとしています。この選手が本当に7冠、8冠取れるのか。本当にもう、世界最高の水泳
選手なわけですから、生で見られるのは非常に楽しみですね。

それから、女子で言うと、私と同い年のダラ・トーレス選手。アメリカの選考会で優勝して、5回目の五輪に出るんです。5回というのは、個人で最高の出場回数なので、競技成績とは違うところで、世界の壁を乗り越えていく姿を見るのが楽しみです。年齢的にも、回数的にも。

---特に鈴木さんの専門種目である背泳ぎで、注目の選手を教えていただけますでしょうか。

アメリカのナタリー・コーグリンという選手がいます。彼女は非常に才能を持った選手で、ぜひ注目をしてもらいたいですね。それから、男子では、アーロン・ピアソルという選手がいて、100mも200mも強いんですね。このあたりですかね。アメリカには、ライアン・ロクテという選手もいますが、そういう選手とか、挙げようとすると、挙げきれないですけどね。

それから、レース自体も面白いんですが、この選手ってどんな選手なんだろう?と自分なりに、見ていくと感情移入できて、面白いのではないでしょうか。この選手って、何歳なんだろう?とか、そういったちょっとしたことでも、かなり面白いと思います。

---日本選手で期待の選手はいらっしゃいますか?

もちろん北島康介選手が金メダルを取るのか。前回金メダリストの柴田亜衣選手はどうなのか? それから若手選手も伸びてきていますので、五輪の舞台でどういう活躍をしてくれるのか。北島選手、柴田選手のほかにも、中西悠子選手も、金メダルの期待がかかりますね。

あとは、入江選手という若手の選手がいますが、世界ランキングが3番くらいで、メダル圏内にきています。今回も活躍できる選手が多いので、競泳期間中ずっと期待しながら見たいですね。

---北京五輪で一種目でも多くメダルを取るために必要なことは?

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簡単に言うと、総合的な力だと思うんですね。もちろん純粋な競技における力をつけることが大事ですが、それ以上に、こういう大きな大会になると、情報力も大切になってきます。コーチや自分なりに、ライバルの選手を分析したり、察知したりするということだと思います。この選手は今、どういう精神状態なんだろう、コンディションなんだろうと考える。それを通じて作戦や駆け引きが見えてくるのではないでしょうか。

でも、最後は気迫、執念。それが勝負を分けるんじゃないか。3番と4番の差、つまり、メダルがあるかないかの差は大きいですよね。さらに、金メダルか、銀メダルの差は、さらに大きかったりします。

ただ、その差っていうのは、タイムで見ると本当にわずかなものだったりするんですね。なので、気持ちで多少左右できるのではないでしょうか。精神面は本当に大きいですから、気持ちの部分で絶対に負けてほしくないですね。

---日本選手たちに向けて、エールをお願いできますでしょうか。

アテネ五輪で非常にいい結果を残したのですが、今回も十分活躍できると信じています。みなさんは、自分たちの力を信じて、最高の舞台で、最大限の力を発揮してほしい。そうすると、結果が自ずと見えてくるのではないでしょうか。ぜひがんばってください!

■鈴木大地(すずき だいち)
順天堂大学助教授・同水泳部監督。1984年にロサンゼルスオリンピックに出場。86年のアジア大会100 m 背泳、400 m メドレーリレー、98年のソウルオリンピック100 m 背泳で金メダルを獲得。同年、日本スポーツ大賞など多くの賞を受賞する。現役引退後は、ハーバード大学水泳部のゲストコーチなどを務めた後、帰国。現在、日本オリンピック委員会アスリート委員会委員、アジア人初の世界オリンピアンズ協会理事などを務めている。

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